アカデミー賞の最優秀主演女優賞の候補を選ぶ映画芸術科学アカデミーの会員の多くは、同時にスクリーン・アクターズ・ギルドの組合員でもあることから、理屈としては同組合が選ぶSAG賞とオスカーとは、こと演技賞の部門においては候補の顔ぶれと結果が一致しなければならないのですが、実際には微妙に違いが出てしまうことが少なくありません。スクリーン・アクターズ・ギルドが来月の2017年1月29日に発表するSAG賞の最優秀主演女優賞の候補に選んだのは…、
プリンセス・エイミー・アダムス(「アライヴァル」)、エミリー・ブラント(「ザ・ガール・オン・ザ・トレイン」)、ナタリー・ポートマン(「ジャッキー」)、そして、大御所のメリル・ストリープ(「フローレンス・フォスター・ジェンキンス」)に、「ラ・ラ・ランド」のエマです…!!
しかしながら、その顔ぶれではアフリカ系の女優が見当たらないことから、スパイク・リー監督がまたぞろ、人種差別だ!!と声高に言い出しかねないのを踏まえると、アカデミーの会員たちは、「ラヴィング」のルース・ネッガか、あるいは、「ヒドゥン・フィギュアズ」のタラジ・P・ヘンソンを加えて、その代わりにエミリー・ブラントか、メリル・ストリープが落選するのでは…?!と読むことができそうです。また、オスカーは、「20世紀の女たち」のアネット・ベニングか、もしかすると、ポール・バーホーベン監督の「エル」に主演したイザベル・ユペールを選ぶかもしれませんから、仮りにオスカーの候補は…、
プリンセス、エミリー・ブラント、ナタリー・ポートマン、エマ、そして、ルース・ネッガ、アネット・ベニング、イザベル・ユペールのうちから、5名が選ばれるのでは…と仮定します。
そうすると、SAG賞の候補で実際に受賞しそうなのはプリンセスか、ナタリー・ポートマンとなり、オスカーではナタリー・ポートマンか、ルース・ネッガが選ばれるかもしれない…と予想できそうなので、前置きが長い割には、どっちにしろ、一番受賞しそうな大本命はナタリー・ポートマンじゃないか!!となってしまうため、絶賛の「ラ・ラ・ランド」がオスカーの最優秀作品賞と監督賞を制覇することが期待されているのに対して、エマは敗北の可能性の方が高い…。と現時点での予想は、やや不利なのですが…、
さて、予想をくつがえして、LEGO製じゃない本物のオスカー像をエマは手にすることができるのか、できないのか…?!、若いお笑いマドンナが栄冠を持ち帰るほうが、映画界が活気づくような気がしないでもないので、できれば、持ち帰らせてあげたいのですが…、CIAリーダーの映画通のみなさんは、どのように予想されるでしょう…?!